今回ご紹介する「楽しい色並べ」は、お子さんの色や名前の世界を拡げていくのに役立ちます。
販売サイト:楽しい色並べ(百町森サイトより)
二種類のカードを並べていく
楽しい色並べには、全8色からなる「絵の具」カードと、それぞれの色を代表する動物や食べ物、身の回りの品が描かれたカードが入っています。
まだ色と名前の関連がきちんとついていない子の場合、いきなりゲーム形式ではなく、絵カード同士の合致させる課題として提示してみましょう。
- 最初に、色合せの基準となる「絵の具」カードを机に並べます。8色ありますが、初めは半分の4色くらいから始めるのが良いでしょう。
- 次に、指導者イラストが描かれたカードを一枚めくってお子さんに渡し、同じ色の絵の具カードの上においてもらいます。
- この際、指導者は「これは何かな?」「これは何色かな?」と問いかけ、お子さんにカードに描かれた物の名前と色と答えてもらいます。
- お子さんがカードを正しい場所に置き、正しく名前と色を答えられたら拍手やハイタッチで褒めてあげましょう。
名前と色を答えてもらうのがポイント
正しい色同士をマッチングできただけで良しとせず、お子さんに物の名前と色を正しく答えてもらうことが大切です。
なぜなら、サクランボを赤い絵の具の上に正しくおけたとしても、「これは何色?」と問うと、「青」と答えてしまうなど、色と名前の関係が確立していないお子さんもいるからです。
それができるようになったら今度は8色の絵の具カードを全てを並べてみましょう。お子さんによっては、オレンジ色と黄色の違いが区別できなかったり、白と黒の無彩色が理解が難しい場合があります。
そんなときは、絵の具カードとイラストのカードを見比べさせ「こちらはオレンジ色、こっちは黄色」といった風に違いを説明した上で、「黄色はどこかな?」と改めて問いかけ、正しい場所に置かせます。
ゲーム形式でシンボルの世界を拡げる
指導者が提示するカードをお子さんがスムーズに並べられるようになったら、いよいよゲーム形式での指導に入ります。
- 全てのカードを良く切り、一人6枚ずつ配ります。
- トランプの7並べのように、順番に1枚ずつカードを場に出していきます。
- 絵の具カードはいつでも出せます。
- 場に出ている絵の具カードと同じ色のカードを出すこともできます。
- 最初に全ての手札を場に出せた人が勝ちです。
このルールでは、場にある絵の具カードと合致する色のカードしか出すことができません。お子さんは、「手元の中から合致するものを選ぶ」といったやや複雑な手続きを行う必要があり、その過程で物と色の関係をより柔軟に理解することができます。
色や名前の世界を拡げていくステージ2
今回ご紹介した「楽しい色並べ」は、3~4歳向けで、ステージ2の前半を代表するゲームと言えるでしょう。
ステージ2の療育課題は、シンボル同士の関係を確立し、シンボルの世界を拡げることです。シンボルとは、色や名前、あるいは数などの記号を指します。
「楽しい色並べ」のようなゲームを使って、色や名前といったシンボルの合致をくりかえすことによって、お子さんの思考の世界を拡げ、コミュニケーションを豊かにしていくことができます。
販売サイト:楽しい色並べ(百町森サイトより)